防災の日に見直す子供の防災グッズ|家族分の中身リスト

「防災グッズは一応あるけれど、子どもの分まで考えていなかった」——防災の日が近づくと、この状態に気づく方がとても多いです。
大人の感覚でそろえた備えには、子どもの分がまるごと抜けていることがあります。この記事では、基本の持ち出し品に子どもだから足すもの、年齢によって変わる持たせ方、そして家族の人数分の量の決め方を順番にお伝えします。
こんな人におすすめ
- 防災グッズはあるが、子どもの分を足せているか自信がない方
- 子どもに何を持たせればいいのか決められない方
- 子ども用の防災リュックを作りたいが、中身に迷っている方
- 家族の人数に対して量が足りているか確かめたい方
- 防災の日を、子どもと一緒に何かする日にしたい方
目次
結論:子供の防災グッズは「大人の備えに足す3つ」から
先に答えをお伝えします。子ども用に一式を買いそろえる必要はありません。今ある備えに、次の3つを足すところから始めてください。
子どもがいる家で、まず足す3つ
- 子ども自身が使えるもの(笛・小さな明かり・レインコート)。持たせても、本人が使えなければ意味がありません
- 子どもだから要るもの(食べ慣れたもの・おむつや着替え・お薬手帳のコピー)。大人用では代わりになりません
- 子どもを1人として数えた量。水も食べ物も簡易トイレも、人数に子どもを入れて計算し直します
この3つのうち、抜けやすいのは3つ目です。備蓄は「家にある・ない」で判断しがちですが、実際に困るのはあるけれど足りないときです。防災の日には、品目を増やす前に量を数え直してみてください。
由来を子どもに聞かれたときのために、9月1日という日付の意味も一緒に押さえておくと会話が続きます。
【関連記事】防災の日はなぜ9月1日?関東大震災と伊勢湾台風の意味
子供の防災グッズに必要なもの|基本リストに足す中身
子ども用の中身を考える前に、土台になる基本のリストを確認します。ここがずれていると、足すものも決まりません。
① 土台になるのは、大人と共通の持ち出し品
東京消防庁は、避難するときにリュックへ入れておく「非常持出品」として、飲料水・携帯ラジオ・衣類・履物・食料品・マッチやライター・貴重品・懐中電灯・救急セット・筆記用具・雨具(防寒)・チリ紙を挙げています。まずはこの土台が家にあるかどうかです。
備蓄しておく量の目安も同じ資料に示されていて、食料品などは「一人3日分程度」、飲料水は「1人1日3L目安」とされています。子どもも、この「一人」に数えます。
② 子どもだから足すもの
土台の上に、大人用では代わりが利かないものを足していきます。年齢によって中身は変わりますが、考え方は共通です。
- 食べ慣れているもの(避難所で初めて口にするものは、食が細くなる場面で食べてくれません)
- おむつ・おしりふき・消臭袋・着替え(サイズは半年で変わります)
- お薬手帳のコピー、母子健康手帳のコピー
- 名前と保護者の連絡先を書いたカード(本人が話せない状況でも伝わります)
- 底のしっかりした靴(割れたガラスや破片から足元を守るため。玄関に置きます)
- 気持ちを落ち着かせられる小さなもの(絵本・小さなぬいぐるみなど)
③ 子ども自身に持たせるものは、少なくていい
子ども用リュックを作るとき、大人の持ち出し袋を小さくしたものを作る必要はありません。本人が自分で使えるものだけに絞ります。笛、小さな明かり、レインコート、食べ慣れたお菓子、飲み物、連絡先カード。この6つで十分に役目を果たします。
刃物やはさみは入れないでください。壊れた家の中や避難所で、子どもが刃物を使う場面はまずありません。持たせる利点より、けがの危険のほうが上回ります。
品目の一覧を大人の分から通して確認したい方は、こちらにまとめています。
【関連記事】防災の日に準備するグッズ一覧|消防士が教える本当に必要なもの
年齢別|子供に持たせるもの・親が持つもの【比較表】
同じ「子ども」でも、2歳と10歳では持てる量も、できることも違います。年齢の目安ごとに整理しました。
| 年齢の目安 | 子ども本人に持たせるもの | 親が持つもの | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 未就学(歩き始め〜6歳ごろ) | 笛、名前と連絡先のカード。リュックは空に近い軽さで | 水・食料・おむつ・着替え・薬・靴、そして子ども本人 | 途中で歩けなくなる前提で、親が抱えられる荷物量にしておく |
| 小学校 低学年 | 笛、小さな明かり、レインコート、食べ慣れたお菓子、飲み物、連絡先カード | 家族分の水・食料・簡易トイレ・救急セット | 明かりは本人がスイッチを押せるか、その場で必ず試す |
| 小学校 高学年 | 左記のほかに飲み物をもう1本、タオル、小銭、家族の連絡先メモ | 家族分の備蓄と、片付けに使う大人の道具 | 重すぎると走れない。背負って家の階段を上り下りさせて確かめる |
表の右端を見比べると分かるとおり、年齢が上がるほど中身が増えるように見えて、確かめ方はどの年齢も同じです。背負わせて、歩かせて、本人に使わせる。これをやらずに詰めた荷物は、当日ほぼ使われません。
あなたの家はどのタイプ?
次にやることは、今の備えの状態で変わります。近いものを選んでみてください。
タイプA:大人の分はあるが、子どもの分は考えていなかった
- 水や食料はあるけれど、子ども用に足したものは特にないというタイプです
- 災害の当日に困るのは、食べられるものと、おむつや着替えの不足です
- → 今日は買い物に行かず、笛・明かり・食べ慣れたお菓子の3つだけ足す
タイプB:子どもの分もそろえたが、去年から中身を見ていない
- 用意した記憶はあるが、最後に開けた日を思い出せないタイプです
- 子どもの装備は、服も靴も食べられるものも1年で合わなくなります
- → 買い足す前に全部出して、サイズと期限と電池だけを見る
タイプC:そろえたが、家族の人数分あるか分からない
- 品目はひととおりあるが、量が足りているか答えられないタイプです
- 感覚で足していくと、水だけ多くて簡易トイレがない、という偏りが起きます
- → 人数と日数から必要量を数字で出して、不足分だけ買い足す
もっと正確に診断するなら
家族の人数と備蓄したい日数を選ぶだけで、必要な備蓄量を自動で計算する防災備蓄チェッカーがあります。子どもも1人として数えて計算できます。LINE公式アカウントを友だち追加すると、20%OFFクーポンや備蓄の見直し時期のお知らせも受け取れます。
LINEで受け取る(20%OFFクーポン付き) →チェッカーだけ使う(登録不要) →
チェッカー自体は登録・ログイン・個人情報の入力不要 ・ LINE登録は任意
必要な量の考え方をもう少し詳しく知りたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
【関連記事】防災備蓄は何日分?家族の人数で量が一瞬でわかる無料ツール
防災の日に子供と一緒にやる3つのこと
子どもがいる家の防災は、買いそろえるより一緒にやってみるほうが効きます。30分あれば終わる3つを挙げます。
① 待ち合わせ場所と、連絡のしかたを決める
学校にいるとき、家にいるとき、それぞれで会う場所が変わります。「学校が終わっていたら、どこで待つか」まで決めて、子ども本人の口から言えるようにしてください。紙に書いてリュックに入れるだけでは、当日は出てきません。
お住まいの自治体のハザードマップも一緒に開いて、避難場所までの道を指でたどってみてください。地震のときの避難場所と、大雨のときに通ってはいけない道は別ものです。
② 明かりと笛を、子ども自身に使わせてみる
ここがいちばん飛ばされやすい工程です。用意した明かりを、子どもに自分でつけさせてください。スイッチが固い、両手が要る、電池が入っていなかった——こうした「持たせても使えない」は、その場でしか分かりません。

大人が押せるスイッチでも、子どもの指では固いことがあります。買った日に一度、本人に押させておきます。
笛も同じです。閉じ込められて声が出せない場面でも、笛なら小さな力で遠くまで音が届きます。実際に吹かせてみて、音が出るところまで確かめてください。
③ 子ども用リュックを、本人に背負わせる
中身を詰めたら、そのまま背負わせて家の中を歩かせます。階段を上り下りできるか、走れるか。重くて歩けないと分かった荷物は、その場で親の袋へ移します。

笛は中に入れず、外側に付けておくと、暗い中でも手が届きます。
WARAIGAOの商品を監修した消防士の「たすく」も、自分の家で同じことをして驚いたと話しています。「自分の家で備蓄を見直したら、結構ほとんど足りてなかった。基本的な水とか非常食とかが足りない。簡易トイレなんかも準備してない人が多い」。備える側の人間でも、出して数えるまでは穴に気づけません。子どもの分となれば、なおさら抜けやすい場所です。
まず数をそろえたい段階で、どこまで100円ショップで足りるのかを知りたい方はこちらもどうぞ。
【関連記事】防災グッズは100均で足りる?揃うもの・足りないものリスト

正直なところ|子供の防災グッズでやりがちな失敗
子どもの備えには、先にお伝えしておきたい落とし穴があります。
子ども用にそろえると、荷物も費用も一気に増える
人数分を用意する以上、家族が多いほど負担は大きくなります。全部を一度にそろえようとすると、たいてい途中で止まります。まずは笛と明かりの2つだけ。この2つは、子どもが自分の身を守るために本人が使える数少ない道具で、値段も高くありません。残りは次の点検日に足していけば間に合います。
子どもの装備は、1年で合わなくなる
服と靴のサイズ、食べられるもの、おむつの要不要。大人の備えなら期限だけ見れば済みますが、子どもの分は中身そのものが古くなります。9月1日の防災の日と、1月17日の防災とボランティアの日。この2日を繰り返しの予定に入れて、年2回は開けてください。赤ちゃんがいる家では、もう少し短い間隔をおすすめします。
子どもに刃物や手袋を持たせるのは、備えではない
はさみやカッター、切り傷から手を守る手袋は、子どもに持たせるものではありません。子どもの役割は片付けではなく、安全な場所へ移動して、自分の居場所を大人に知らせることです。手袋が要るのは、割れたガラスや金属片を片付ける大人のほうです。役割を分けて考えると、何を誰に持たせるかで迷わなくなります。
この記事では、特定の子ども用防災セットは挙げていない
市販のセットは中身の構成が製品ごとに違い、家族の人数や子どもの年齢によって過不足も変わります。この記事では「何が入っていれば足りるか」という考え方だけをお伝えしています。セットを買う場合も、中身を出して、この記事のリストと見比べてから使ってください。足りないものは、たいてい家にあるもので埋められます。
大人が片付けをする場面で、実際に何が手を傷つけるのかを知りたい方はこちらもどうぞ。
【関連記事】台風・地震の後片付けで手を切る前に。ガラス片・瓦礫から守る手袋の選び方
よくある質問(6問)
まとめ
この記事のまとめ
- 子ども用に一式を買いそろえる必要はない。今ある備えに足す3つから始める
- 足すのは「子ども自身が使えるもの」「子どもだから要るもの」「子どもを1人として数えた量」
- 土台は東京消防庁の非常持出品リスト。備蓄は一人3日分程度、水は1人1日3Lが目安
- 子ども本人に持たせるのは、笛・明かり・レインコート・食べ慣れたお菓子・飲み物・連絡先カードの6つで足りる
- 刃物やはさみは持たせない。手袋は片付けをする大人の道具
- 防災の日にやるのは、待ち合わせ場所を決める・本人に使わせる・背負わせるの3つ
- 子どもの装備は1年で合わなくなる。9月1日と1月17日の年2回で点検する
今日できることはひとつだけです。子どもを呼んで、懐中電灯を渡して、自分でつけてもらう。それだけで「持たせても使えないもの」がひとつ見つかります。防災の日を、買い物の日ではなく、家族で試す日にしてください。


