防刃手袋はチェーンソーに使える?→使えません

迷ったらココだけ:3択早見
- チェーンソー・グラインダーを使う → 防刃手袋は使えない。「チェーンソー防護用」と表示された専用の手袋を選ぶ
- 剪定ばさみ・手のこぎり・鎌を使う → 防刃手袋の担当範囲
- 同じ日に両方の作業をする → 作業ごとに手袋を替える。1双で両方はまかなえない
この記事の仕様・販売状況は2026年10月時点のものです。
「防刃手袋なら、チェーンソーにも通用するのでは」——そう思って使うと、いちばん危ない使い方をしてしまいます。
先に結論からお伝えします。防刃手袋はチェーンソーには使えません。WARAIGAOの防刃手袋はEN388認定・耐切創レベル5ですが、この認定が保証しているのは刃物による切り傷への強さだけで、高速回転する刃には対応していません。
この記事では、なぜ使えないのか、そしてどんな作業になら使えるのかを、売る側から正直に説明します。
WARAIGAOはチェーンソー用の防護手袋を売っていません。だから「チェーンソーに防刃手袋は使わないでください」と、売る側でも言い切れます。
こんな人におすすめ
- チェーンソー作業用に手袋を探している方
- 防刃手袋で代用できるか、買う前に確認したい方
- 防刃手袋の対応範囲(EN388規格の意味)を正しく知りたい方
- すでに防刃手袋を持っていて、使ってよい作業を確認したい方
- 剪定・草刈りなど、手動の刃物を使う作業用に手袋を探している方
目次
結論:防刃手袋はチェーンソーに使えません
WARAIGAOの防刃手袋はEN388認定・耐切創レベル5の手袋です。ここでいう「耐切創」とは、刃物が生地の上を横に滑ったときにスパッと切れにくいという意味の性能で、それ以上でもそれ以下でもありません。
チェーンソーの刃は、回転しながら木を削り取る構造です。刃が一方向に高速で回り続けるため、繊維の強さで受け止めるという発想がそもそも通用しません。生地に食い込んだ刃が、そのまま生地ごと巻き込んでいきます。グラインダーなど他の電動工具も同じ理由で対象外です。
防刃手袋が担当していないケガ
- 削られる(チェーンソー・グラインダーなど回転する刃)
- 刺さる(針・とげ・釘などの穿刺)
- 噛まれる(動物の牙)
- 焼ける(熱いもの・火のそば)
WARAIGAOの開発者は現場で防護用品を選ぶとき「消防士として現場で使う防護用品を選ぶとき、最初に確認するのが『規格があるかどうか』」だと話します。ただし規格があることと、規格が何を保証しているかは別の話です。EN388は切り傷への強さを測る規格であって、回転する刃を止めるための規格ではありません。「防刃」という言葉の響きが強いせいで、手を守るものすべてに効くと思われがちですが、ここを最初に押さえておくと、買ってから「思っていたのと違った」となる場面がなくなります。
チェーンソーを使う作業には、チェーンソー防護用として作られた専用の手袋があります。刃を止めるための繊維が中に仕込まれていて、設計思想そのものが違います。木を切る予定がある方は、防刃手袋ではなくそちらを探してください。
防刃手袋には、チェーンソーのほかにも対応していない場面がいくつかあります。針やとげが刺さる作業、動物に噛まれる可能性がある作業、熱いものを扱う作業も担当外です。全体の線引きは【関連記事】防刃手袋が使えない場面5つ|チェーンソー・針・熱は防げませんにまとめています。

【関連記事】防刃手袋のレベルの違い|EN388の数字とA〜Fの見方
正規の用途|剪定ばさみ・手のこぎりならしっかり働きます
ここまで「使えない」ばかり書いてきたので、担当範囲のほうも整理しておきます。防刃手袋が力を発揮するのは、刃が横に走って皮膚を切る作業です。チェーンソーのような電動の回転刃ではなく、手を動かして使う刃物であれば話は変わります。

- 剪定:剪定ばさみを握り込むときに指を挟む・滑らせる事故が起きます(剪定用手袋の選び方)
- 手のこぎりでの枝切り:刃を引くときに反対の手が刃元に近づきます
- 草刈り・草むしり:鎌や草の切り口で手のひらを擦る場面が多い作業です(草刈りで手を切る前に)
- 段ボールの解体:カッターの刃が反対の手に向かうことがあります
- ガラスや割れた食器の片付け:破片の縁は刃物と同じ切れ方をします
剪定ばさみも手のこぎりも、刃を動かしているのは自分の手です。力の入れ方や刃の向きを自分でコントロールできるという点で、チェーンソーの回転刃とはまったく別の危険度になります。防刃手袋を選ぶかどうかは、「刃を動かしているのは誰か」で判断すると迷いません。
【関連記事】防刃手袋は本当に切れないのか?消防士がカッターで本気検証した結果
「刃物」と「電動工具」の対応範囲【比較表】
手元にある手袋がどこまで担当するのか、3種類を並べて比べます。同じ「作業用の手袋」でも、守る相手はまったく別物です。
| 手袋の種類 | 刃物の切り傷(スパッと系) | チェーンソー・グラインダーの回転刃 |
|---|---|---|
| ふつうの軍手 | △ 薄手のものは切れます | × |
| 防刃手袋(EN388認定 耐切創レベル5) | ◎ ここが担当範囲 | × |
| チェーンソー防護用手袋(専用品) | ○ | ◎ ここが担当範囲 |
横に並べると分かるとおり、防刃手袋の列に「チェーンソー・グラインダーの回転刃」への◎はありません。電動の回転刃を扱う作業では、防刃手袋ではなくその工具専用の防護具を探してください。
チェーンソー作業の手袋の選び方|3つの手順
手袋を買う前に、次の順で確かめてください。
- 刃を動かしているのが「自分の手」か「エンジン・モーター」かを見る
自分の手で動かす刃物なら防刃手袋の出番です。エンジンやモーターで刃が回る道具なら、防刃手袋は候補から外します。 - チェーンソーの取扱説明書で、指定の保護具を確認する
手袋だけでなく、目・耳・足を守る保護具が指定されていることがあります。手袋はその中の1つです。 - パッケージに「チェーンソー防護用」の表示があるものを選ぶ
「防刃」「耐切創」の表示だけでは、回転する刃への強さは分かりません。用途の表示を見て選びます。
正直に書きます|手動の刃物でも向かない場面
チェーンソー以外の使えない場面のほかにも、買う前に知っておいてほしい点があります。
① 強く押し当てる切り方には対応していません
EN388の耐切創は、刃が生地の上を滑るときの強さです。体重をかけて押し切るような使い方や、刃を突き立てる動きは想定の外にあります。手袋をしているからと力を入れる、という使い方は避けてください。
② 手袋の外に出ている部分は守れません
手首から先だけを覆う形なので、腕や手首は無防備のままです。剪定した枝の切り口が当たる場所は、袖のある服で覆ってください。
③ 洗濯を繰り返すと生地が痩せます
編み地なので、使い込むほど繊維が動いて薄くなる場所が出てきます。指先が透けてきたら交換のサインです。傷みにくい洗い方は防刃手袋の洗い方にあります。
④ 手にサイズが合っていないと性能が落ちます
大きすぎる手袋は生地がたるみ、刃に対して逃げ場ができます。指先が余る場合は、ひとつ下のサイズを選んでください(サイズの選び方)。
WARAIGAOの防刃手袋が向く人・向かない人
向く人
- 剪定ばさみ・手のこぎり・鎌など、手で動かす刃物から指を守りたい
- 段ボールの解体やガラス片の片付けにも同じ1双を使いたい
向かない人
- チェーンソー・グラインダー・草刈り機など、動力で刃が回る道具を使う
- 針やとげ、熱いものから手を守りたい

よくある質問
まとめ
この記事のまとめ
- 防刃手袋(EN388認定 耐切創レベル5)はチェーンソーには使えません
- チェーンソーの回転刃は繊維で受け止める構造の対象外。グラインダーなど他の電動工具も同様です
- チェーンソー作業には、チェーンソー防護用の専用手袋を選んでください
- 防刃手袋が担当するのは、剪定ばさみ・手のこぎり・草刈りなど「刃が横に走って切れる」手動の作業です
正直に線を引いておくことが、結果として手を守ります。担当範囲の中で使っていただければ、剪定も草刈りも段ボールの片付けも、素手より安心して進められます。



