防災の日のチェックリスト印刷用|持ち出し・備蓄・携行の3枚

防災の日に何をそろえるかは、だいたい分かっている。それなのに毎年おなじところで止まってしまう——という方は少なくありません。
止まる理由はひとつです。頭の中にあるだけで、紙になっていないから。この記事には、印刷してそのまま使えるチェックリストを3枚用意しました。総務省消防庁が配布しているチェックシートと同じ分け方なので、公的機関が挙げている項目をそのまま確認できます。ページの中のボタンを押すと、リストの部分だけが印刷されます。
こんな人におすすめ
- 防災の日に、家族全員で使える紙のチェックリストが欲しい方
- 何を持ち出して何を家に置くのか、分け方が毎年あいまいになる方
- スマホのメモに書いたきり、見返さないまま1年たってしまった方
- 冷蔵庫や玄関に貼って、家族が同じものを見られるようにしたい方
- 公的機関が挙げている項目をもとに、抜けなくそろえたい方
目次
結論:印刷するのは「持ち出し・備蓄・携行」の3枚
先に答えをお伝えします。防災のチェックリストは1枚にまとめず、3枚に分けて印刷してください。
印刷する3枚と、その役割
- ① 非常用持出品=逃げるときに最初に持ち出すもの。玄関や寝室のドア近くの袋へ
- ② 備蓄品=家に残って数日を過ごすためのもの。家の中に分散して置く
- ③ 常時携行品=外出先で被災したとき用。通勤かばんに入れっぱなしにする
この3つの分け方は、こちらで考えたものではありません。総務省消防庁の「地震防災マニュアル」で、印刷して使えるチェックシートが「非常用持出品」「備蓄品」「常時携行品」の3種類として配布されています。本記事のリストは、その項目をもとに家庭で使いやすい順に並べ替えたものです。
1枚にまとめない理由は置き場所が違うからです。玄関の袋に入れるものと、押入れに積んでおくものが同じ紙に並んでいると、どこまで詰め終わったのかが分からなくなります。紙を分ければ、袋のそばに貼った紙だけを見れば済みます。
防災の日のチェックリスト印刷用|3枚の全項目
下のリストがそのまま印刷できます。ボタンを押すとこの3枚ぶんだけが印刷され、記事の他の部分やボタンは紙に出ません。用紙はA4を想定しています。
スマホの場合は、共有メニューから「プリント」を選ぶと同じように印刷できます
① 非常用持出品チェックリスト(玄関の袋に入れる)
避難するとき、まず持ち出すものです。持てる重さが上限になります。
| 分類 | 項目 | チェック |
|---|---|---|
| 貴重品類 | 現金/10円玉(公衆電話用)/預金通帳/印鑑/健康保険証/運転免許証(番号を控えたメモやコピーでも可) | □ |
| 避難用具 | 懐中電灯(できれば1人に1つ)/携帯ラジオ/予備の乾電池/ヘルメット・防災ずきん | □ |
| 生活用品 | 厚手の手袋/毛布/缶切り/ライター・マッチ/ナイフ/携帯用トイレ | □ |
| 救急用具 | 救急箱(絆創膏・消毒液など)/処方箋の控え/胃腸薬・便秘薬・持病の薬/生理用品 | □ |
| 非常食品 | 乾パン/缶詰/栄養補助食品/アメ・チョコレート/飲料水(最低3日分) | □ |
| 衣料品 | 下着・靴下/長袖・長ズボン/防寒用ジャケット・雨具 | □ |
| 感染症対策 | マスク/手指消毒用アルコール/石けん・ハンドソープ/ウェットティッシュ/体温計 | □ |
| その他 | 携帯用カイロ/筆記用具/家族の連絡先を書いた紙 | □ |
② 備蓄品チェックリスト(家に置いて分散させる)
家に残って数日を過ごすためのものです。1か所にまとめず、取りに行ける場所に分けて置きます。
| 分類 | 項目 | チェック |
|---|---|---|
| 食料品 | レトルト食品(ごはん・おかゆなど)/アルファ米/インスタントラーメン・カップみそ汁 | □ |
| 飲料水 | 1人1日3リットルが目安。まずは3日分から | □ |
| 水まわり | 給水用ポリタンク(日ごろから水道水をためておくと生活用水に使えます) | □ |
| 調理 | カセットコンロ/予備のカセットボンベ/紙皿・紙コップ・割り箸/ラップフィルム(食器に敷けば洗わずに済みます) | □ |
| 衛生 | 簡易トイレ/ティッシュペーパー・ウェットティッシュ/水のいらないシャンプー/ビニール袋(雨具・敷物・簡易トイレにもなります) | □ |
| 明かり | ランタン/予備の乾電池/モバイルバッテリー | □ |
| 片付け用具 | ロープ/工具セット/ほうきとちりとり/長靴(がれきから足を守るため)/厚手の手袋 | □ |
③ 常時携行品チェックリスト(かばんに入れっぱなしにする)
外出先で被災することもあります。軽くて小さいものだけに絞ります。
| 分類 | 項目 | チェック |
|---|---|---|
| 明かり・情報 | 小型の懐中電灯/携帯ラジオ/モバイルバッテリー | □ |
| 助けを呼ぶ | 笛・ホイッスル(閉じ込められたとき、声より小さい力で場所を知らせられます) | □ |
| 紙もの | 避難カード(連絡先・集合場所を書いたもの)/避難用マップ/現金と10円玉 | □ |
| 体を守る | マスク/ウェットティッシュ/常備薬/簡易的な雨具 | □ |
出典:総務省消防庁「地震防災マニュアル」の防災お役立ちツールで配布されている非常用持出品・備蓄品・常時携行品の各チェックシートをもとに、置き場所ごとに並べ替えています。原本のPDFは消防庁のサイトから入手できます。飲料水の「1人1日3リットル・3日分」は、首相官邸「災害が起きる前にできること」と東京消防庁が示している目安です。

画面をなぞるのと、ペンでチェックを入れるのは別の作業です。手が動いた項目だけが本当に済んだ項目になります。
そろえる中身をもっと詳しく知りたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
【関連記事】防災の日に準備するグッズ一覧|消防士が教える本当に必要なもの
3枚の違いと使い分け【比較表】
3枚は「どれが大事か」ではなく「どこに置くか」で分かれています。表にすると迷いません。
| シート | 置き場所 | 何のため | 量の目安 | 見直す頻度 |
|---|---|---|---|---|
| ① 非常用持出品 | 玄関・寝室のドア近く | 逃げるときに持って出る | その人が背負って走れる重さまで | 年2回 |
| ② 備蓄品 | 家の中に分散+車のトランク | 家に残って数日過ごす | 水は1人1日3リットル×3日から | 年2回+期限が近いものは3か月ごと |
| ③ 常時携行品 | 通勤かばん・ポーチ | 外出先で被災したとき | 手のひらに乗る量 | 年1回 |
迷いやすいのが①と②の線引きです。判断はかんたんで、「持って走れるか」だけで分けてください。カセットコンロや給水用ポリタンクは走れないので②です。持出袋に入れて重くなりすぎると、いざというときに置いていくことになります。
紙に印刷する・スマホのメモ・何も作らない|続くのはどれか
そもそも紙にする必要があるのか、という話も先にしておきます。スマホのメモでも一覧は作れます。ただ、続き方と、いざというときの見え方が変わります。
| 比べるところ | 紙に印刷して使う | スマホのメモで管理する | リストを作らない |
|---|---|---|---|
| 続けやすさ | 空欄が目に入るので、埋めたくなる | 開かなければ、無いのと同じになりやすい | 思い出したときだけになる |
| 家族との共有 | 貼っておけば、家族全員が同じものを見る | 共有の設定をした人しか見られない | 誰が何を買ったのか分からない |
| 停電・通信が止まったとき | そのまま読める | 電池が切れると読めない | 記憶だけが頼りになる |
| 更新のしやすさ | 書き直すか、刷り直しが要る | その場で直せる | 更新するものが無い |
正直に書くと、更新のしやすさだけはスマホの勝ちです。紙は品目が変わるたびに書き直しが要りますし、増やした行はどんどん読みにくくなります。それでも紙をすすめるのは、備えでいちばん困るのが「電気が止まって、家族がばらばらの場所にいるとき」だからです。その場面で読めるのは、貼ってある紙のほうです。
両方使うなら順番があります。まず印刷して手で埋める。埋め終わった紙を写真に撮って、スマホにも1枚置いておく。この順にすると、続けやすさと更新のしやすさを両取りできます。逆にスマホだけで始めると、たいてい埋め終わらないまま終わります。
点検の頻度をカレンダーに落とし込みたい方は、こちらが参考になります。
【関連記事】備蓄品の消費期限チェック頻度|期限切れを防ぐ点検のやり方
紙を書き直す日をあらかじめ決めておきたい方は、こちらもどうぞ。
【関連記事】防災グッズの見直しはいつ?年2回のタイミングと点検チェックリスト
あなたの家はどのタイプ?
印刷したあとにやることは、今の家の状態で変わります。近いものを選んでみてください。
タイプA:袋はあるが、中身を紙で確認したことがない
- 持出袋を買ったか作ったかしたものの、何が入っているか言えないタイプです
- 買い足しの前に、入っているものを紙のリストと突き合わせる作業が先になります
- → ①の紙だけ印刷して、袋の中身を出しながらチェックを入れる
タイプB:買ったものが家じゅうに散らばっている
- 水は台所、ライトは寝室、といった具合に置き場所がばらばらのタイプです
- 散らばること自体は悪くありません。どこに何があるかを家族が知らないことが問題です
- → 3枚とも印刷して、項目の横に置き場所を書き込む
タイプC:ひととおりあるが、量が足りているか分からない
- 品目はそろっているものの、家族の人数に対する量が感覚のままのタイプです
- 感覚で足すと、水だけ多くて簡易トイレがない、という偏りが起きます
- → 人数と日数から必要量を数字で出して、足りない分だけ書き足す
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必要な量の考え方は、こちらで詳しく説明しています。
【関連記事】防災備蓄は何日分?家族の人数で量が一瞬でわかる無料ツール
印刷したあとにやる3つのこと
印刷はゴールではなく入り口です。この3つまでやると、防災の日が「調べた日」ではなく「進んだ日」になります。
① 空欄のまま、先に貼る
いちばん大事なのがこれです。そろえてから貼るのではなく、空欄のまま貼ってください。埋まっていない行が目に入るたび、次に何を買えばいいかが分かります。完璧な紙を作ろうとすると、印刷したまま引き出しに入って終わります。
WARAIGAOの商品を監修した消防士の「たすく」も、自分の家で同じことをして驚いたと話しています。「自分の家で備蓄を見直したら、結構ほとんど足りてなかった。基本的な水とか非常食とかが足りない。簡易トイレなんかも準備してない人が多い」。頭の中では足りているつもりでも、一項目ずつ紙で確かめると空欄が並びます。備える側の人間でもそうなる、という話です。
② 3枚を、置き場所ごとに分けて貼る
①の紙は持出袋のそばへ。②の紙は台所や冷蔵庫の側面へ。③の紙はかばんの内ポケットへ。紙を置き場所のとなりに貼ると、通りがかりに目が入ります。まとめてファイルに綴じると、開かないまま1年がたちます。

冷蔵庫の側面は、家族全員が1日に何度も通る場所です。貼る場所を決めるだけで見返す回数が変わります。
③ 家族の人数分で、もう一度見る
最後に人数の視点でもう一周します。ライト、マスク、常備薬、そして手袋。1つしかないものは、必要な人がいる場所に無い可能性があります。
手袋は見落とされやすい品目です。消防庁の非常用持出品チェックシートには、生活用品の欄に「厚手の手袋」がはっきり書かれています。備蓄品のシートにも、がれきの除去に使う工具や長靴と並んで手を守るものが挙げられています。水・食料・明かりの陰に隠れがちですが、公的なリストには最初から入っている品目です。
- 切り傷への強さが表示で分かるもの(EN388という欧州規格の表示が一つの目安になります)
- 持出袋に入れてもかさばらない厚みのもの
- 家族の人数ぶんあること。1双を取り合うことになりません
何双あればいいのか迷う方は、こちらで考え方をまとめています。
【関連記事】防刃手袋は2個セットを選ぶべき?消防士が正直に教える予備を持つ理由【2026年最新】

正直なところ|印刷しただけでは備えは増えない
この記事のチェックリストにも、先にお伝えしておきたい弱点があります。
印刷した時点で、やった気になってしまう
いちばん正直な弱点です。紙が手元にあると備えが進んだ感じがしますが、家の中身は1つも変わっていません。だからこそ本文では「空欄のまま貼る」を1番目に置きました。今日ひとつだけやるなら、印刷して冷蔵庫に貼るところまで。埋まっていない行が、次にやることを教えてくれます。
全項目そろえようとすると、袋が重くなりすぎる
リストは「候補の一覧」であって「全部買う指示」ではありません。特に①の持出品は、背負って走れる重さが上限です。判断に迷ったら、水・明かり・薬の3つを先に入れて、残りは持ち上げてみてから決めてください。持てない袋は、玄関に置いたまま逃げることになります。
各家庭の事情までは、この紙に載っていない
このリストは一般的な家庭を想定しています。乳児のミルクやおむつ、持病の薬、介護用品、ペットの食事といったその家だけに必要なものは含まれていません。印刷したら余白に手書きで足してください。自治体が配っている防災の冊子には、地域の避難場所とあわせて書かれていることがあります。
手袋は「切り傷対策」の道具で、万能ではない
WARAIGAOの防刃手袋はEN388という切り傷への強さの規格に対応していますが、対応しているのは切り傷までです。とがったものが刺さるけが、熱いもの、電気を扱う作業には対応していません。火や熱いものを扱う場面では耐熱グローブなど、用途を分けてお使いください。
地震や台風のあと、実際に何が手を傷つけるのかはこちらにまとめています。
【関連記事】台風・地震の後片付けで手を切る前に。ガラス片・瓦礫から守る手袋の選び方
よくある質問(6問)
まとめ
この記事のまとめ
- 防災のチェックリストは1枚にまとめず、非常用持出品・備蓄品・常時携行品の3枚に分けて印刷する
- 3枚の分け方は総務省消防庁が配布しているチェックシートと同じ
- ①と②の線引きは「持って走れるか」だけで決められる
- 印刷したら、そろえる前に空欄のまま貼る。埋まっていない行が次にやることを教えてくれる
- 3枚は置き場所のとなりに貼る。まとめてファイルに綴じると開かない
- 最後に家族の人数で見直す。ライト・マスク・薬・手袋は1つでは足りない
- 乳児用品・持病の薬・ペットの食事は、印刷した紙に手書きで足す
今日できることはひとつだけです。ボタンを押して3枚印刷し、空欄のまま冷蔵庫に貼る。それだけで、9月1日は「読んだ日」ではなく「家の中が動き出した日」になります。


